古い和室をおしゃれにする方法|賃貸OKの模様替え・DIY実例

この記事では、襖を外す・畳にラグを敷く・はがせる壁紙を貼るといった手順を、所要時間と難易度つきで紹介します。賃貸で原状回復できるDIYや、畳のカビ対策まで。
私は帯や着物を仕立て直したクッションを作りながら、和室の部屋づくりを発信しています。布や畳の手触りまで実際に確かめてきた立場から、自分の和室に合う方法を見極められるよう書いていきます。
古い和室がださく見える原因とおしゃれにできる理由

「古い和室=ださい」ではありません。ださく見える原因はだいたい決まっていて、そこを直せば印象は変わります。まずは何が古びて見えるのかを切り分けましょう。
畳の日焼け・砂壁の粉落ち・古い襖など劣化箇所の整理
和室がくたびれて見えるとき、犯人はだいたいこの3つです。日焼けして黄ばんだ畳、触ると手につく砂壁の粉、そして色あせて破れかけた襖。
逆に言えば、この3点を整えるだけで見た目はかなり立て直せます。全部を一気に直す必要はありません。
| 劣化箇所 | 見た目の問題 | 直すと変わること |
|---|---|---|
| 畳の日焼け・黄ばみ | 部屋全体がくすんで古びて見える | 明るく清潔な印象に戻る |
| 砂壁の粉落ち | 触ると粉がつき、生活感が出る | 壁面がすっきりまとまる |
| 色あせ・破れた襖 | 一番に目に入り、ださく感じる | 面が大きいぶん効果が大きい |
| 日焼けした柱 | 和室特有の重さ・古さを強調 | 空間が軽く見える |
私が手を入れるなら、面積の大きい畳と襖から。視界に占める割合が大きい部分を変えると、同じ手間でも効果が段違いです。
築年数が経った団地や賃貸でもおしゃれにできる仕組み
築年数や賃貸かどうかは、おしゃれにできるかどうかとあまり関係ありません。鍵は「上から重ねる」発想です。
畳の上にラグ、壁にはがせる壁紙、襖にはカッティングシート。元の状態を壊さず表面を覆えば、退去時に元へ戻せます。賃貸でもできる範囲は思っているより広いです。
本格的に変えたいなら工事もあります。6畳の和室をモダンな和室へ丸ごとリフォームする費用相場は40万〜70万円。畳交換・アクセントクロス・照明交換あたりが含まれます。
古い和室をおしゃれにする模様替えの基本ステップ
ここからは手を動かす話です。道具と所要時間を先に示します。半日あれば、襖を外してラグを敷くところまでは十分終わります。

所要時間と難易度・必要な道具の確認
工程ごとの難易度を表にしました。DIY初心者でも、上から2つは道具さえあればその日のうちにできます。
| 工程 | 難易度 | 所要時間の目安 | 必要な道具 |
|---|---|---|---|
| 襖・引き戸を外す | 易しい | 15〜30分 | 軍手・保管場所 |
| ラグ・カーペットを敷く | 易しい | 30分 | ラグ本体・はさみ |
| はがせる壁紙を貼る | 普通 | 半日〜1日 | 壁紙・カッター・スキージー |
| カッティングシートを貼る | 普通 | 2〜3時間 | シート・ヘラ・定規 |
そろえておくと楽なのは、カッター、定規、空気を抜くスキージー(なければ硬いカードでも代用可)、養生テープ。これだけで貼り作業がぐっと安定します。
古い襖や引き戸を外して開放感を出す
まずいちばん簡単で効果が大きいのがこれ。手順は3つだけです。
1. 襖を持ち上げて上の溝に押し込み、下を手前に引いて外す。2. 外した襖を傷つけないよう布や毛布を当てて立てかける。3. 退去まで保管できる場所を確保する。
ここまでできていれば正しいです。襖を外すと壁一面が消え、6畳でも一気に広く見えます。
うまくいかないときは、襖が重くて持ち上がらないケース。古い建具は反って固いことがあります。無理に引かず、下側を軽く蹴り出すように引くと外れやすいです。
畳にラグやカーペットを敷いて洋風にする
日焼けした畳を一番手軽に隠すのがラグです。畳を新調すると1畳あたり9,000円〜3万円ほどかかりますが、ラグなら数千円から始められます。
手順はシンプル。1. 畳の表面のほこりを掃除する。2. 部屋のサイズより一回り小さいラグを中央に敷く。3. 四隅がめくれないよう滑り止めシートを挟む。
全面を覆うと畳のカビが心配なので、私は周囲を少し見せる敷き方を勧めます。畳が呼吸できる余白を残すのがコツです。
壁紙やカッティングシートで傷みをカバーする
砂壁の粉落ちや色あせた襖は、貼り物でカバーします。砂壁は粉が落ちるので、そのまま貼ると剥がれます。
1. 砂壁は霧吹きで湿らせてから、専用の下地材かシーラーを塗って表面を固める。2. 乾いたら、はがせる壁紙を上から下へ空気を抜きながら貼る。3. 襖はカッティングシートで面ごと覆う。
襖や障子をモダンなデザインへ業者に変更すると4万〜10万円程度かかります。シートなら一枚千円台から。ここはDIYの費用対効果がはっきり出る部分です。
この手順まで終えると、畳・壁・襖の3大ださ要素が一通りカバーできています。
賃貸でも安心の原状回復できる和室DIYアイデア
賃貸でいちばん怖いのは退去時の請求です。結論から言うと、「元に戻せる素材」だけを選べばトラブルはほぼ避けられます。糊や釘を直接壁に使わない、これが鉄則です。

はがせる壁紙・置くだけ床材で退去時のトラブルを回避
はがせる壁紙は、貼ってはがせるタイプを選びます。砂壁には直貼りせず、まずマスキングテープを下地に貼り、その上に両面テープで壁紙を留めると壁を傷めません。
床はフロアタイルやウッドカーペットを置くだけ。畳の上に敷くだけなので、退去時はめくって持ち帰るだけで済みます。
ただし正直に言うと、置くだけ床材は湿気をためやすい。畳のカビが一番のリスクなので、後述する湿気対策とセットで考えてください。
目隠しや仕切りに軽やかな布を使う
襖を外したあとの目隠しには、布が一番手軽です。突っ張り棒に布を通して暖簾のように下げるだけ。
私は帯地でクッションや布を作っているので実感がありますが、和室に合わせる布は薄手で透ける素材がいい。重い生地を下げると、せっかく外した襖と同じで圧迫感が戻ります。
麻やガーゼのような軽い布を選ぶと、光を通して柔らかい仕切りになります。色は壁か畳のどちらかに寄せると失敗しません。
うまくいかないときの貼り直し・補修のコツ
壁紙やシートは、最初の一枚で必ずどこか失敗します。気泡が入る、端が浮く、柄がずれる。慣れの問題なので落ち込まなくて大丈夫です。
気泡は、針で小さな穴を開けて空気を押し出すときれいに消えます。端の浮きは、はがせるタイプなら一度はがしてゆっくり貼り直せます。
つまずきやすいのは、一気に全面をはがしてから貼ろうとすること。裏紙は少しずつはがしながら貼ると、ずれもよれも起きにくいです。
和洋折衷でおしゃれにするインテリアと家具の選び方

表面を整えたら、次は家具です。和室は床に近い目線でまとまると美しい。低めの家具を選ぶ、これだけ覚えておけば大きく外しません。低めの家具とラグの組み合わせは、複数のリフォーム事例でも共通して挙げられています。
ベッドやソファを置く和洋折衷モダンのつくり方
畳の和室にあえてベッドやソファを置くと、和洋折衷のモダンな空間になります。ポイントは脚の高さ。
脚の低いローソファや、ヘッドボードのない低いベッドを選ぶと、天井が高く見えて畳とも喧嘩しません。背の高い家具を置くと、それだけで部屋が窮屈に見えます。
和家具・古道具・アンティークを合わせる
古い和室は、実は古道具やアンティークと相性がいい。新品の家具で固めるより、少し年季の入った木の家具を混ぜたほうが空間が落ち着きます。
古い箪笥、木の文机、骨董の器。日焼けした柱の色と木の家具のトーンが揃うと、古さが「味」に変わります。これは古い和室だからこそ出せる質感です。
ジャパンディ・北欧・ヴィンテージのテイスト別提案
どんな雰囲気にしたいかで選ぶ素材が変わります。テイスト別に整理しました。
| テイスト | 色の軸 | 合う素材・家具 | 畳との相性 |
|---|---|---|---|
| ジャパンディ | 生成り・グレージュ | 木・リネン・低い家具 | 高い(和の延長で作れる) |
| 北欧 | 白+木+差し色 | 明るい木・ファブリック | ラグで床を洋風化すると◎ |
| ヴィンテージ | ブラウン・カーキ | 古道具・革・鉄 | 日焼けした柱が活きる |
迷うなら私はジャパンディを勧めます。和室の素材をほぼそのまま活かせるので、賃貸でも一番無理なく作れるからです。
間接照明と採光で雰囲気を整える
古い和室を一気に垢抜けさせるのは、実は照明です。天井の白い蛍光灯ひとつ、これが和室をださく見せる地味な原因です。
電球色(オレンジ寄り)のフロアランプやテーブルランプを床近くに足すと、畳の陰影が出て一気に落ち着きます。配線工事を伴う照明変更は3万〜10万円程度かかりますが、置き型ランプを足すだけなら工事はいりません。
昼は障子越しの柔らかい光を活かす。夜は低い位置の暖色を足す。この二段構えで、同じ部屋が時間帯ごとに表情を変えます。
畳数・用途別の古い和室リメイク実例
4畳半や6畳の狭い和室でも、置き方しだいで広く使えます。狭いからこそ、低い家具とすっきりした収納が効いてきます。

4畳半・6畳の狭い和室のレイアウト
狭い和室は、家具を壁に寄せて中央を空けるのが基本です。床が見える面積が広いほど、部屋は広く感じます。
4畳半なら、低いベッドかマットレスを一台+小さな照明だけ、と割り切る。あれもこれも置かないのが、狭い和室を活かす一番のコツです。
書斎・寝室・子供部屋など用途別アレンジ
古い和室は用途を決めると一気に使いやすくなります。畳はそのまま強みになります。
| 用途 | 活かすポイント | 足すもの |
|---|---|---|
| 書斎・ワークスペース | 静かで落ち着く | 低い机・ランプ・椅子代わりの座椅子 |
| 寝室 | 畳の調湿で快適 | 低いベッドか敷布団・遮光の布 |
| 子供部屋 | 畳が柔らかく安全 | ラグ・低い収納・転倒対策 |
畳のクッション性は子供部屋でそのまま利点になります。フローリングより転んでも安心、というのは古い和室の隠れた強みです。
押入れや収納をおしゃれに見せる工夫
押入れは襖を外して、オープン収納にすると見違えます。中に余白を残して詰め込みすぎないのがポイント。
きっちり工事するなら、押入れをクローゼットに変更する費用は16万〜30万円程度。ですが賃貸なら、襖を外して突っ張り棒とカゴを置くだけでも十分使えます。
上段に布を一枚かけて目隠しにすると、生活感を隠しつつ柔らかい印象になります。ここでも軽い布が活躍します。
古い和室特有のトラブルと住み心地の改善
見た目を整えても、住み心地が悪ければ続きません。古い和室で必ずぶつかるのが、カビ・湿気・砂壁・断熱です。ここは正直、面倒だけど避けて通れません。

畳のカビ・湿気・砂壁の粉落ち対策
畳の上にラグや床材を敷くと、湿気がこもってカビが出やすくなります。これがDIYで一番多い失敗です。
対策は3つ。1. ラグの下に防カビ・調湿シートを挟む。2. 月に一度はラグをめくって畳を乾かす。3. 晴れた日は窓を開けて風を通す。
砂壁の粉落ちは、前述のとおりシーラーで表面を固めるのが根本対策です。固めずに貼ると、壁紙ごと剥がれ落ちます。
臭い・断熱・防音など機能面の改善
古い畳の独特な臭いは、まず換気と天日干し。それでも気になるなら畳の表替えが効きます。6畳の表替え費用は3万〜6万円程度です。
断熱や防音が気になるなら、厚手のラグやカーテンが手軽に効きます。布は音と冷気を吸ってくれるので、私はここでも厚みのある布を勧めます。
高機能な琉球畳などへ交換する場合は15万〜20万円程度。住み心地まで本気で変えたいなら、ここは検討の価値があります。
自分でやる場合とプロに頼む場合の判断基準
線引きはシンプルです。表面を覆うだけならDIY、構造や床を変えるならプロ。
| やりたいこと | おすすめ | 費用の目安 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 畳にラグ・はがせる壁紙 | DIY | 数千円〜 | 襖をモダンに変更 | DIY(シート)〜プロ | シート千円台/業者4万〜10万円 |
| 畳→フローリング化 | プロ | 17万〜25万円(6畳) | |||
| 壁・天井をクロスに | プロ | 10万〜20万円(6〜8畳) |
私の考えはこうです。賃貸なら原状回復できるDIYに徹する。持ち家で床から変えたいなら、迷わずプロに見積もりを取る。中途半端に床をいじって畳を傷めるのが、一番もったいない失敗です。
古い和室のおしゃれリメイクによくある質問

最後に、調べる人が一緒に検索しがちな疑問へ短く答えます。
よくある質問
まず襖を1枚外して、畳にラグを敷くところから。今日できる小さな一歩が、古い和室を一番早く変えます。
